活動報告
こどもと本ジョイントネット21・山口「絵本作家長谷川集平さん講演会 大きな大きな船」に参加しました!
内容
子どもと本ジョイントネット21・山口(略称:ジョイネット)主催、第3回やまぐち絵本楽会2010「絵本作家長谷川集平さん講演会 大きな大きな船」に参加しました。 「すべての子どもに本との出会いを」をテーマに、子どもたちに本の楽しさを伝える様々な活動をされているジョイネットさんは、今年で創立10周年。子どもを対象にした活動だけでなく、今回の講演会のように大人を対象とした活動も行っていらっしゃいます。赤れんがホールには開演前から約50名の「本好き」な大人が集まり、長谷川さんの登場を心待ちにしていました。 講師の長谷川集平さんは、森永ヒ素ミルク事件を題材にした「はせがわくんきらいや」で、鮮烈なデビューを果たした絵本作家。以後も独自の画法・言葉遣い・鋭い人間への問いかけで絵本の転機をもたらし、小説・評論・翻訳や、チェロギタリスト「シューへー」としても活躍されるなど、さまざまな表現方法に挑戦されています。 講演は「はせがわくんきらいや」の朗読からスタート。自身がヒ素ミルクの被害者である長谷川さんの声、姫路の言葉で読まれる絵本には圧倒的な迫力があり、会場は静かな感動に満ちていました。 その後もipodを駆使しての映像や音楽を交えながら、軽妙と重厚のバランス感ある長谷川さんの語りは参加者を引き込み、あっという間に時間が過ぎていきました。 絵本というメディアの魅力は、テレビやゲームと違い「やかましくない」ことだと長谷川さんは語られました。本は閉じられた状態で本棚で開かれるのを待っていて、興味を持った誰かが手に取り、そのページを開くことで、静かに語り始めます。また、作者がこの世にいなくなっても作品は連綿と続いていく…それに気づいたとき、時代と言う「大きな船」に身をゆだねてもいいと、落ち着いた作家活動ができるようになったとおっしゃっていました。 講演タイトルである最新作「大きな大きな船」は長崎を舞台にした父と子の物語。父子の会話や生活感の中から、むしろ大人がいろいろなことに思いをめぐらせられる絵本です。 子どもと本をつなぐためには、子どもに本を与えるだけでなく、大人自身が本を手に取るきっかけ作りも大切です。ジョイネットさんの活動に参加し、まず自分が作品を楽しめる大人でありたいと感じました。家に帰って、本棚で待っている本をそっと一冊、開きたくなるような講演会でした。
内容
2010/09/19
団体名
やまぐち県民活動支援センター
団体名ふりがな
やまぐちけんみんかつどうしえんせんたー
開催日
2010/09/19
~2010/09/19
開催時間
14時~15時半
開催場所
クリエイティブスペース 赤れんが
人数
約50名
関連団体
こどもと本ジョイントネット21・山口
こどもと本ジョイントネット21・山口